白井弓子著「天顕祭」。元々自費出版の同人誌として発行されていた漫画で、文化庁メディア芸術祭で奨励賞を受賞しています。発売当初、楽天で注文しようと思ったら既に品切れ。新宮の書店で探してもなくて、amazonでやっと入手したものですが、最近は版を重ねているのか熊野界隈の書店でもみかけるようになりました。
著者の別作品は現在商業誌にも掲載されていますが、プロとアマの境というのは、商業誌に描いているかどうかということだけではないのだなと思います。
「天顕祭」はスサノオノミコトとヤマタノオロチ伝説の関わる近未来の祭の話。大きな戦争後の物理的な浄化を必要とする世界で、生きた人の体を通して再現されようとする“神話”。与えられた役割から逃れようとするも、大切な人を守るために決心する主人公の咲。
読み返す度にいろいろな伏線が見えてきて、話の深みが伝わってきます。最後の場面、あの涙は人であれ神であれ、強い思いは簡単に消えるものではないのだな・・・と思いました。
(レビュアー/そま)
2009年10月08日
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